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2006年06月04日
米原万里さんの死去
数年前のある日,なんとなくテレビを見ていると,徹子の部屋に米原万理さんが出演されていた.自分はその時初めて米原万理さんを知ったのだが,話がとても面白く,すぐに著書「嘘つきアーニャの真っ赤な真実 」を読んだ.この本は米原さんが小さな頃に過ごしたソビエトでの出来事を題材に書かれているのだが,政治的な背景もあり,子供の置かれた状況はとても複雑で,その時の体験談などは自分にとっても考えさせられるものであった.
その米原万理さんが5月25日にお亡くなりになった.とても残念でならない.
その「嘘つきアーニャの真っ赤な真実 」の中で,今でもはっきりと覚えている部分がある.今,その本を久々に開いてみてたところ,付箋が貼ってあり,すぐにその場所が見つけられた.119ページ辺りから始まる一連の文である.以下に一部を抜粋(問題があればすぐに削除します).
そして,故国への愛着は,故国から離れている時間と距離に比例するようであった.この距離というのは,地理的というよりも政治的,文化的意味合いの方が大きい.
この愛国心,あるいは愛郷心という不思議な感情は,等しく誰もが心の中に抱いているはずだ,という共通認識のようなものが,ソビエト学校の教師たちにも,生徒たちにもあって,それぞれがたわいもないお国自慢をしても,それを当たり前のこととして受け容れる雰囲気があった.むしろ,自国と自民族を誇りに思わないような者は,人間としては最低の屑と認識されていたような気がする.
これは,都会生まれの都会育ちの人間が,自分には故郷が無いと感じているのに対して,地方の小さな村の出身者が絶えず胸中に懐かしい故郷の風景を抱いているのに通じる.
興味を持たれた方は是非読んでみてください.とても読みやすいのですぐに読破できると思います.話の背景は決して明るくないのですが,書き方が上手なのか,読んでいて楽しいです.
自分ももう一度読んでみます.
角川書店 (2001/07)
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歴史の事実、現実の重み
いつもと違う。
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 読後感投稿者 yamada : 2006年06月04日 23:24
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